SDGs17目標、グループ分け

SDGsの17目標、一度に覚えるのは大変そうだけど、グループ分けをすることでわかりやすくなる。

グループ分け① 5つのP
ユニセフが作成?一番メジャーかも。日本政府もこの図を使ってる。Pから始まる5グループで構成。【People:人間】目標1、2、3、4、5、6
【Prosperity:豊かさ】目標7、8、9、10、11
【Planet:地球】目標12、13、14、15
【Peace:平和】目標16
【Partnership:パートナーシップ】目標17
目標が連番なのも特徴かも。5つのPが影響し合って循環するイメージ。

グループ分け② 3層
ストックホルム・レジリエンス・センターのヨハン・ロックストローム氏らが提唱した。ウェディングケーキモデルとも言われる。
【中軸:パートナーシップ】目標17
【上位:経済】目標8、9、10、12
【中位:社会】目標1、2、3、4、5、7、11、16
【下位:自然資本】目標6、13、14、15
この上中下に優劣はなくて、どっちかてとまず土台に環境があって、そこが成立するからその上位層が成立するっていう考え方。十分な環境があって、そこから成立する社会が成り立ってこそ経済が回る、この3層を貫くのがパートナーシップ、という考え方。
最近はこのウェディングケーキを実際に作って、課題の大きい部分(十分でない部分)を取り崩していくことでケーキのバランスが崩れて世界が崩壊する=持続可能な状態にない、っていうワークショップをやっている人も出てきて話題になった。

グループ分け③ 4ジャンル
ESG(環境、社会、経済)+人間の4ジャンルの分けかた。人間が生活する最低限の必要なことと、権利としての社会を分けている感じ。4ジャンル×4目標+パートナーシップで17目標。

グループ分けには特に正解があるわけでないので、自分なりにグルーピングして他の人の考えと見合うのもワークショップネタのひとつになる。自分が最初にグループ分け体験したのは、シブヤ大学の講座。参加者同士でグループ分けをして、発表し合った。ピラミッド構造のグループ、分類が細かいグループ、仲間外れの目標がある、、など様々だった。これも価値観とか、どれだけ関連に気づけるかとかもある。SDGs初級者向けとか、学校向けに良いワークだったと思う。

自分ならどんなグループ分けにするか?
半年前くらいに、個人で解決に向けて動けること、複数人で解決を目指せること、自治体や企業など大きい組織でないと解決できないこと、世界規模で対処しないと解決できないこと、っていう分類をしてみたことがあったな。

持続可能なまち

2015年9月に国連加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」。この中に記載されている17目標・169ターゲット・232の指標が、最近テレビやニュースでも取り上げられるようになってきた「SDGs(Sustainable Development Goals)=持続可能な開発目標」。

現在の地球には複雑で重要な問題が問題が絡み合い、解決が難しくこのままの生活を続けることができない状況にある。それは環境問題であったり、社会問題であったり、経済問題であったりなど、多岐にわたる。

『Factfulness』に寄れば、SDGsにうたわれている「先進国」「途上国」という分け方はもう厳密に定義できる状況にない。1日生活を送るのに必要な最低限の所得でみると、4段階の階層に分けることができる。日本やアメリカ、EUなどいわゆる「先進国」と言われてきた国々は、フェーズ4の階層にあたる。そしてここから見える景色は、東京タワーの展望階から地上を見るようなもので、フェーズ1~3の階層の違いはわからない。

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フェーズ1~3の状態にある国も、総じてフェーズ4に向かって発展を進めており、これらの人々がフェーズ4に移行し生活が向上することによって、現在の地球上の資源がさらに必要になると見られている。これが「持続可能でない」状態、地球が足りないといわれる所以。そのため、今の生活・今の資源をこのまま何も変えずに消費するのではなく、「変革=トランスフォーム」が必要だというのがSDGsの主旨となる考え方。世界中のリソースを17の大きな課題の解決に集中させるという言い方もできる。

2030アジェンダのタイトルは「Transform our world」私たちの世界を変革する。この変革とは、いわゆる「変化=change」とは異なり、さなぎが蝶になるような、抜本的な変革を意味する。既存の成長の延長線上には解決策はなく、2030年にありたい姿、野心的な目標を掲げ、そこからバックキャストで、実現するためにどうするかを考える方法論。

SDGsはこれまでバラバラに活動していた「より良い世界にしよう」と動いていたひとたちをまとめて共通目標とする力がある。ターゲット、指標はグローバルであり、一見個人には関わらないものにも見える。が、フェーズ4で生活を送っているほど、個人の消費行動が世界に影響を与えている。自分の身の回りの物が経済活動を伴わないものはごくわずかしかないはず。自分の場合は、自分でつくった作品しかない。他の物はすべてなんらかの経済活動が絡んでうちにある。そしてそのうち国産のものはどれぐらいあるか。海外製のものがあるということは、それをつくった外国の人の仕事や生活に影響を与えているということ。何千何万もの商品のうちのひとつであろうが、影響を与えていないとは言えない。これはフェーズ1~3の生活をしている人でも同じ。SDGsは誰にとっても自分事で考えることができるものである。

また、この17目標は、地球全体を持続可能にしていこう、というグローバルな視点・とても視野が高いものに感じられるが、どこかの政治家が言っていた「地方が良くならなければ、国が良くなるはずがない」ように、まずはひとつひとつの地方が持続可能になることも大事。地方が衰退して消滅している横で国がSDGsの目標を達成しました、というのはあり得ない。今日本政府が「地方創生×SDGs」と掲げていることも、そういった考えのもとであると信じている。それぞれの自治体、それぞれの地域が持続可能になること、持続可能なまちを増やすことが、ひいては地球全体の持続可能につながっていく。

「持続可能なまち」「エコシステム」「地域曼荼羅」いろいろな表現が出てきている。米沢市や置賜地方、山形県がありたい「持続可能なまち」について、考えていきたい。

つづく。