自分が何者かであるということの証明、紹介について

何者かになるということ。明文化しづらいけど自分が欲しているもののひとつ。「稼ぐ力」と言い換えるとわかりやすい。でも多分稼ぐ力とイコールではない。自分という人間を評価してもらって生きていくことのできる状態、必要とされる状態といえば良いのか。それが金につながるのがより個人で生きやすいのかもしれない。

大学、大学院時代は、美術×まちづくりの研究で地域の方に自分を説明するために、初めて名刺をつくった。「○○大学□□学部△△学科(○年) 氏名 連絡先」で通じた当時の名刺は、学年が変わると、卒業・修了すると、紙になってしまう。

就職してからは、会社の名刺が渡された。会社の所属と会社の連絡先が書いてある名刺。SE時代は新しいお客さんに渡すとき、あとは業後のセミナーとかでしか使う機会がなかった。所属も立場もペーペーだった当時は特に何の気兼ねもなく、自分はこの会社の社員であるという「何者か」を証明すべく当然のように名刺交換をしていた。

SEから異動して、事業開発分門になったときは、今の会社で一番たくさん名刺交換をした。いろいろな地域に行って現地の方と会話したり、セミナーに出たり、いろんな場所で、この会社の人間でこういう仕事をしているという「何者か」を、名刺交換を求められるままに配りまくっていた。

そこからさらに経営企画という部門に異動になり、事情が変わった。「経営企画という立場での名刺交換は、この会社やこの会社の意思を持った人間としての動きとみられるから、むやみに名刺交換をすべきでない」と言われた。業後のセミナーとかはなおさら、と。

意味が分からなかった。今までと何が違うのか。経営企画という立場がそんなに特殊なのか。これまで受けていたセミナーで交換していた名刺交換の意味はなんだったんだろう。過去の名刺交換も含めて、そこまで考慮すべきだったのか。

決して、会社の名誉を傷つけるような行いとか言動をするようなことはしていない。会社の立場、評価が下がるようなことを自ら望んでやるような人はそうそういないと思うし。

それを上司に言われてから、それまでのセミナーとか外部との関わりも改めて考えるようになった。それまでは深く考えることなく、自分はこの会社の人間であるということを名刺で証明し、「自分が何者か」を説明してきた。でも会社の名刺に頼らずに自分を紹介する、自分を証明するとしたら、自分は何者なのか。

職務経歴でみてもSE5年、新規事業開発3年、経営企画1年、役職もない一般社員。紹介にならない。それもあって、これまで勉強していたSDGsのゲームに関するファシリテーターの資格?を取り出した。「何者か」が、会社の肩書きが消えた時点で説明できるものがないのは、会社に依存するしかなくなる。

今、会社の所属によらずに説明できることは、「2030カードゲーム公認ファシリテーター」であり、「SDGs de 地方創生カードゲーム公認ファシリテーター」であり、「SDGsボードゲーム公認ファシリテーター」であり、「SDGsアウトサイドインカードゲーム公認ファシリテーター」であり、「SDGs検定」に合格している人間である。NPOつくるなり起業なりして会社以外の所属をつくるっていうのも手なんだろうけど、、

でも「自分が何者か」っていうのが、どっかの組織に所属していることで説明するっていうのもなんか違和感がある。ラインとか交換する時点では、お互いが何者かを意識することはない。ビジネスライクな状況というか、名刺交換をするときに発生する「何者かの証明」、たとえば不労所得で生きてるフリーターとか、生活保護で生きてるニートとか、どう表現するんか。。

そもそも自分が何者であるかの証明ってのは誰に対する証明が求められているのか、名刺でそれが果たせるのか、名刺の役割りってなんなのか。。。迷走。

つづく。

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